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※お断り 今回ずいぶんたってからおぼろな記憶を頼りに書きました。
異論ある方はやさしく教えてくださるとうれしいです。

宍塚はたくさんの方が守り育てている里山です。
全ての動植物の採集は禁じられています。
今回の会は、宍塚のアリ相(どんなアリが生息してるか)を調査するために
特別に許可をいただいたものだそうです。
そこんとこヨロシク。
2005年1月30日(日)晴れ

どうしてこういうことになったんだか、どうしても思い出せないのだが、
なんだかモノホンのアリンコ・マニアの方々とご同道してアリを採集することになった。
不思議だ。
しかも場所は地の果て茨城県だという。
無事に帰って来られるのだろうか。
何かまずいものに巻き込まれたりしないだろうか。
・・・すでに巻き込まれているのだろうか。

 >>> 採集会のオフィシャルな内容とシン・ハンさんによる報告はこちらアント★だいありぃ

今日の持ち物:
●ご自慢のペットボトル吸虫管
●MOケース吸虫管
●軍手
●懐中電灯
●ピンセット
●ルーペ
●内側にベビーパウダーをぬったくったタッパウエア数個
●ベビーパウダー
●使い捨てカイロ
●お財布
●Suica(JR東日本のプリペイドカードみたいなもんです)
6:50  集合時間は10時である。
 これを軽く考えていたのが間違いの元である。
 なにしろ、集合場所がツチウラとかいう所なのである。
 これに対処するため、前日は夕方布団に入り、深夜に起床。出発時間までは働くという暴挙に出てみた。
 まぶしい朝日の中、出発。寒い。
09:49 ようこそ土浦へ JR常磐線土浦駅着。
 駅から外を見たら、これだ→。
 私の中で、土浦はガスタンクと貨物列車基地の町として位置づけられた。貨物列車、おもしろいんだよね。(前に仕事で調べて以来、にわかファン)
 貨物列車のコンテナをぼーっと見ていたら、集合時間になっていた。あわてて集合場所の改札口に戻ると、アヤシゲな男性が3人。何の面識もなかったが、迷うことなく落ち合えた。
 客観的に言って、すごく不思議な4人組が出来上がった。(マイルドな表現)
●本日の参加者(独断インプレッション付き):
 つくば・あべ氏(この採集調査会の主催者・アリ飼育界の重鎮兼挑発係・高校生のお父さんだそうです)
 シン・ハン氏(お世話をしてくださった好青年・非常にマメで気のつく方です)
 ゾマホン氏(将来ある高校生・定期試験前で勉強道具持ち込んでました・若さっていいわね)
 &わたくし(女ひとりってことで皆さんが遠慮してくれるのをいいことにやりたい放題できておばちゃんよかったわぁ)
 つくば・あべ氏の車に乗せていただいて、一路アリンコ約束の地、宍塚(ししつか)の森へ。
10:10頃  宍塚着。
 こういう木がいっぱい生えてるところは落ち着く。
 道路から細い道を入っていった先、池の脇に車を停め、さっそく準備。

 道具をおろすついでに、あべ氏のムネボソアリを見せていただく。
 うまいこと言ったらくれちゃいそうな雰囲気。でも。
 ・・・見えません。ちっちゃすぎます。無理です。飼えません。
 データベースには、体長がムネボソアリ2.5〜3mm、トビイロシワアリ2.5mmと書いてあるんだけど、細いせいかトビシワよりもひとまわりは小さいと感じられる。
 えー、おそれながら、つき返させていただきました。
これが宍塚の森だ(散策路)
午前中 散策路の南は細っこい木がまばらに生えてる さて、採集開始。
 鉈(なた)や鋸(のこぎり)、剪定鋏(せんていばさみ)などの道具は、あべ氏のお言葉に甘えて貸していただいた。・・・鉈や鋸は手に余るので、剪定鋏ひとすじに生きることにした。

 ・・・何をしたらよいのか、よくわかっていないが、とりあえずウロウロしてみる。
 前回の探検と違って、アリは表を歩いていない。竹や木の枝の「中」にいるんだそうだ。
 透視か。透視するのか。
 そうではなくて、片っ端から叩き割っていけばよいのだという。
 ただし、眼力が備われば、割る前からアリの姿が見えるのだとも。
 ふうむ。これは修行なのだな。
私の狩場(ハチしか出ない) シン・ハン氏とゾマホン氏は鉈を持って竹林の中へ。
 あべ氏は散策路にどっかりと腰を下ろし、篠竹や枝を内職よろしく次々と割っていく。
 そこで私は独自の道を探すべく、細い雑木がまばらに生えてるあたりを探索してみた。

 ここはNPOが保護活動をしている場所なので、間伐などで切った竹や木があちこちにまとめて積んである。
 こういう、地べたに接して転がっているヤツが狙い目らしい。
 見ると、雑木林と竹林の境に、いっぱい竹が積んである。これか。これを攻めればいいのか。
 竹は割れて隙間ができている。そこから覗くと、おおっ、何かが見える。
 剪定鋏でこじあけると、・・・ハチでした。(写真ありません)
 お休みのところを失礼いたしました。
 しかし、最初の獲物なので喜びを分かち合おうと、猟犬よろしくあべ氏のもとへ持っていったところ、大事にビンにしまっていただいた。
 えー、なんだか分からないが、よかったよかった。フタモンアシナガバチだそうである。
 それはいいけど、アリ見つからないんですけど。
散策路の北側は竹林 竹林からはすでにシン・ハン氏が人気のミカドオオアリを発見したとの報が入っている。
 見せていただくと、噂にたがわぬミカドっぷり。たいへんノーブルな曲線が美しい。でも、デカいので怖い。

 このアリは、女王のいるコロニー本体から別れていくつも巣を構える種類なのだという。
 シン・ハン氏が見つけたのは、その分かれた巣=サテライト・コロニーだとかで、女王がいなかった。
 ミカドオオアリは女王のいるコロニーを見つけるのが難しいらしい。
 女王以外は全部いる。働きアリ、羽のある雌アリと雄アリ、幼虫。

 あべ氏も篠竹(親指くらいの太さの竹)からハリブトシリアゲアリを出したという。
 二つに割れた篠竹の内側にびっしりいるのが、それがアリですか。ひゃー。 
この奥には行ってません 雑木林の中は、落ち葉でフカフカになっている。細い木しか生えてないので、日差しはたっぷり。
 歩いていると気持ちがいいが、アリは向こうから歩いて来ない。だーから歩いてゆくんだね。
 あてどなくさまよううち、足はどうしても竹が積んであったエリアへ向かう。何度見ても、その度にハチが見つかる。何も出ないよりはうれしいんだけど。
 もうね、だいたい分かるよ。ハチがいるかどうか。ていうか、穴が開いてるか割れて隙間が開いてる竹にはだいたいいるんだよ。ハチは。ハチは、ね。
 竹一節に、6匹きれいに並んでパッケージされてるのまでいた。(写真撮っとけばよかった)
 皆、冬眠中で手足を畳んで動かない。が、振動で目を覚ますのか、もぞもぞ動き出すものもいる。
 ハチばっかりあべさんにプレゼントするのもどうかと思い、見つけたハチは、放置。 しばらくすると皆どこかへ飛んでいってしまった。
 この寒空に放り出して、すみませんね。
お昼  そうこうしているうちに、どっかり座って枝や篠竹を割っていたはずのあべさんの前に、なにやら素敵なものが置かれている。
 なにかなーなにかなー。
 気取られないように期待をふくらませていると、「休憩にしましょう」の声。しましょうしましょう。
>期待に胸ふくらませてつづく